上野さんは回収の苦労話を10話以上丁寧に描き上げました。どれも臨場感にあふれていました。上野さんはその不良債権回収の苦労話を常に頭に入れ、同じ苦労をして欲しくないと祈るように見込み顧客を回りました。みるみる営業成績は伸びていきました。上野さんの営業勝ちパターンができあがったようです。
5か月目には月間営業成績第2位、6か月目は第3位に入り2ヵ月連続でトップ5入りを果たしました。
後日談ですが上野さんはその苦労話を「回収屋A」という冊子にして会社同僚である営業マンに配ったそうです。同僚とはいえ、ライバルに塩を送るようで躊躇はあったようなのですが、営業力全体の底上げを図ることが会社の為になり、それが巡り巡って自分の為にもなるという信念からそういう行動に至ったそうです。
上野さんは営業成績が伸びたことに加え、周囲の営業マンからも慕われるようになり、すっかり自信を取り戻しました。その勢いに乗るかのように、結婚を決めたそうです。コーチには、スピーチの依頼が入った披露宴の招待状が届いたと聞いています。
2つ前へ 営業成績向上の事例(1)コーチングの経緯
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