質問をする目的と質問の種類についてお話しします。
質問することは数あるコーチングスキルのうち、間違いなく最も重要なスキルの1つになります。コーチングの会話の基本を形作るものになります。
質問することの目的
質問することの目的は、物事や感情について視点を変えさせることで普段意識をしていないレベルまでクライアンに深く考えてもらうことにあります。深く考えることでクライアント自身の理解が深まり、これが気づきを与え、最終的には行動に移し易くなります。
質問の種類
質問の種類には様々な切り口があります。
ここでは、質問を作るコーチ側の思考をベースに以下のような分類をしてみます。
1.クローズドクエスチョン
Yes/ Noで答えさせる質問です。事実を明確にしたり、クライアントからコミットメントを取りたいときに使います。
「〇〇でしたか?」「明日、〇〇しますか?」
2.オープンクエスチョン
2-1.多面性の質問
いわゆる5W1Hの質問です。一般的にはオープンクエスチョンと言えばこれを指します。いつ、どこで、誰が、どのように、何をと聞くことで、一つの事象をよりはっきりとさせていきます。
「いつからそう思っているのですか?」「どこにいるときに一番〇〇ですか?」「誰が支援してくれますか?」「どのような解決策があると思いますか?」「何を実現したいですか?」
2-2.フォーカスの質問
チャンクアップ、チャンクダウン、スライドアウトという3つがあります。事象に対するフォーカスを大きくしたり小さくしたり、あるいは横にずらしたりして考えさせるものです。詳しくは、フォーカスの質問でご説明致します。
2-3.軸の質問
時間(Time)、場所(Place)、立場(Position)、状況(Occasion)の4つの軸をずらして考えさせるものです。詳しくは、軸の質問でご説明致します。
上記のような視点から様々な質問を作り出していきます。忘れてはいけないのは、質問をするのが目的では無いということです。質問によって目的を果たす、つまり、「視点を変えさせることで普段意識をしていないレベルまでクライアントに深く考えてもらう」という意識を持って質問を作っていくことがとても大切です。
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