青山さん(仮名)は入社8年目の商社マン。昨年までは国内取引の業務が多く、商社マンとはいえあまり英語を使う機会はありませんでした。
それが異動に伴い一転、北米や欧州のバイオテクノロジー関連のベンチャー企業に対する投資業務を担当することになりました。3か月に1度程度の頻度で北米または欧州に出張に行き、各ベンチャー企業のプレゼンテーションを聞いて回るという昨年までとは全く異なる仕事になりました。勿論、プレゼンテーションを聞いているだけでは仕事になりません。「競合企業との比較において技術的な優位性は何なのか?」「目指す市場規模にどれくらいのポテンシャルがあるのか?」「事業計画の妥当性は高いのか?」といったことをその場で考え、質疑応答を英語でする必要がありました。
ただ実際は、一生懸命にプレゼンテーションを聞き、何とかその場は取り繕ってやり取りを終える。帰国後に必死になって無難な出張報告書にまとめるというものでした。報告書にまとめる段になると自分が内容を理解していなかったことがよく分かります。慌ててメールで先方に質問をするということも頻繁にありました。
当然ながら青山さん自身が「英語で十分な仕事ができていない」という自覚をしていました。出張では行きの飛行機では不安でドキドキ、帰りの飛行機ではいつも「英語を勉強しなくちゃ」と思うことを繰り返していました。
そうこうしているうちに1年が経ちました。青山さんは知り合いの紹介でコーチと出会います。
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