今回は、コーチング中の会話手法がテーマです。
通常の会話や指導との違いについて、そしてコーチング・スキルについても少し触れてみたいと思います。
コーチング中の会話手法
以前、「ああしろ!」「こうしろ!」と偉そうに指示を出すのではなく、クライアントの潜在能力や秘めた可能性を、対等の立場で一緒に考えながら引き出し、行動として形にできるように仕向けていくのがコーチの役割とお話ししました。
この「対等の立場で一緒に考えながら」というのがとても重要で、ティーチングとは大きく一線を画すポイントでもあります。一緒に考えることでクライアントは、自ら(も)考えるというプロセスを踏むことになります。そこで出てきたアイディアや行動計画はクライアント自身のものになり、自分事として取り組めるようになるのです。
他人が一方的に知識や技術を教えた場合は、クライアントが自分事として真剣に取り組めない、長続きしないということに繋がりがちです。取り組めない理由を探しては言い訳にしてしまいがちです。自分が考えたプランには、腹落ちもしますし、言い訳もできません。素直な気持ちで行動に進めるのです。また行動が長続きします。
コーチング・スキル
このようにコーチが答えを与えることは決してありません。クライアントがより自由に発想し、アイディアをより具体的にするための会話を作り出します。一般にコーチが活用するスキルは100以上あると言われますが、基本となるのは次の5つです。
「聴く(傾聴する)」「質問する」「承認する」「フィードバックする」「提案する」
じっとクライアントの話に耳を傾けタイミングよく相槌を打つ(聴く)
そして、
「何故、そう思うのですか?」「そこをもっと詳しく話してください」と質問する
「〇〇がきっちり出来ていますね」と承認する
「楽しそうに聞こえますよ」とフィードバックする
「〇〇を実施してみませんか?」と提案する
これらから出てきたアイディアや行動計画がクライアント自身のものになり、自分事として取り組めるようになれば目標達成はぐっと近づきます。
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